食物繊維は脳卒中になるリスクを下げる
食物繊維といえば便秘予防の代名詞みたいなものですが、実は、食物繊維の摂取量が多いほど脳卒中になるリスクが下がることが、米医学誌「Stroke」5月号(2013; 44: 1360-1368)で報告されています。
この報告は、1990年1月〜2012年5月に発表された研究の中から、健康な人を対象とした食物繊維と初めての脳卒中発症との関係を検討した結果になりますが、食物繊維の摂取量が増えるほど、脳卒中リスクが低下していることが分かり、具体的には、食物繊維の摂取量が1日当たり7グラム増えるにつき、脳卒中リスクが7%低下していたということです。
食物繊維は、果物に多く含まれている水に溶ける水溶性食物繊維と、野菜や穀類、豆類などに多く含まれている水に溶けにくい不溶性食物繊維に分けられますが、前者と脳卒中リスク低下の関連は認められなかったといいます。
いずれにしても、今回の報告の中で「食物繊維を多く摂取することと初発脳卒中のリスク低下の関係性は非常に高い」と結論づけられていますので、日々の食生活の中で食物繊維の摂取をこころがけていきたいものです。