微小血管狭心症は女子に特有の狭心症

微小血管狭心症は40歳代後半から50歳代後半にかけての女性に特有の狭心症です。
男性に多い狭心症では、心臓表面の太い血管が動脈硬化で詰まって起こるのに対して、微小血管狭心症では心臓の筋肉(心筋)の中を走る細い血管が異常に収縮して狭くなること、などが原因で起こります。
微小血管狭心症は、45歳〜55歳の閉経前後に急激に減少する女性ホルモンが関係していると言われており、更年期を迎えた女性に多く、10人に1人の割合で起こります。
微小血管狭心症は大きな血管が詰まるわけではないので、命にかかわるような重篤なものではありませんが、最近の研究では、胸痛の自覚症状がある人のうち5〜6%の人が2年以内に虚血性心疾患で入院していると言われており、また、この微小血管狭心症は、検査してもなかなか発見できないことがあるようです。
微小血管狭心症の胸痛発作の引き金になるのが、過労、ストレス、睡眠不足などで、更年期の年代の女性の10〜20%が、微小血管狭心症が原因の胸痛を経験しているとみられます。
早い人では30歳代で自覚症状が出始める人もいますが、60歳代後半になってからが一番多く発症しています。
微小血管狭心症の治療法は、他の狭心症のそれとは異なり、ニトログリセリンでは小さな血管は拡張しないため、カルシウム拮抗(きっこう)剤などを服用します。
微小血管狭心症の確立した予防法は今のところなく、生活の中でストレスを溜めないことや規則正しい生活習慣、禁煙を心がけることが良いとされます。

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