痛風結節とは?

痛風発作は最近ではよく見かけるのですが、痛風結節ができている患者さんはあまり見かけません。痛風結節とは痛風治療を怠るとできるコブのことです。
痛風が進行すると尿酸が尿酸ナトリウムの結晶となって、関節や軟骨の周辺、腱や皮下組織などに沈着し、コブ状の肉芽腫組織を作ります。これが痛風結節の正体です。高尿酸血症が進み痛風発作があっても治療を怠ると、数年後に痛風結節ができるのです。
痛風は、まず痛風発作の形で激痛を伴って発症しますが、だいたいその痛みが消えるとともに放置される傾向があります。そこに重大な問題があるのです。
痛風結節自体には特に痛みはないのですが、尿酸値を高いままにしておくと結節はだんだん大きくなっていき、次第に関節が変形したり、破壊されたり、手指の運動が不自由になったりします。
これを解消するには尿酸値を正常な値(4.0〜6.0mg/dl)に戻す必要がありますが、尿酸をコントロールして尿酸値が正常の範囲になれば、尿酸ナトリウムの結晶は少しずつ溶解し排泄されるので、結節も次第に小さくなり消失していきます。
しかし、痛風結節は痛風発作のような激し痛みを伴うものではないので、重大な病気だということに気づかない危険性が大で、さらに放置状態を続けると尿酸値の上昇とともに最も怖い合併症を引き起こしてしまいます。
こうなる前に、まず痛風発作の痛みがこれ以上「今の生活習慣を続けると大変なことになる」という天のシグナルとして受け止めて早めの対策を講じることが重要です。

痛風結節ができやすい部位

痛風結節ができやすいのは体温の低いところで、耳たぶやひじ関節の後ろ側、足の親指付け根の皮下や関節などの他、ひざの皿の表面やくるぶし、アキレス腱などにもできます。コブの大きさはさまざまで、大豆や栗の粒くらいの大きさから時にはリンゴ大になる結節もあります。
痛風結節は痛風発作を放置する事で数年後一部の人にみられますが、結節の生じない人もいます。
痛風結節は痛風患者全てに発生するというものではなく、むしろ全体的には痛風患者の中でも痛風結節が発生しない人の方が多いといえますが、重大な病気に結びつくことがあるので注意が必要です。

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