動脈硬化とは
動脈硬化とは、心臓から押し出される血液が通る動脈に中性脂肪、コレステロールなどが溜まることによって血液がドロドロ状態になり、動脈が詰まったり硬くなったりして弾力性や柔軟性を失った状態をいい、動脈硬化になると血液がスムーズに流れなくなります。
つまり、動脈が弾力性や柔軟性に富んでいれば、心臓や脳などの臓器や筋肉などの組織に必要な酸素や栄養の供給は十分に行なわれますが、中性脂肪やコレステロールなど血液の脂質が動脈に溜まって血液ドロドロ状態になると、酸素や栄養が不足して動脈は弾力性を失って硬く、脆くなってしまいます。このような状態を動脈硬化といいます。
動脈硬化の種類
動脈硬化は、普通以下の3種類に分類されています。
●粥(じゅく)状硬化⇒大量の脂質沈着を伴う動脈硬化。
●中膜石灰化硬化⇒動脈壁の中膜に輪状の石灰沈着をきたす動脈硬化。
●細動脈硬化⇒小細動脈の壁が厚くなり内腔が狭くなる動脈硬化。
このうち、粥状硬化は虚血性心疾患や脳梗塞の原因となるため、最も性質が悪いと言われています。
動脈硬化は血液サラサラで予防・改善
動脈硬化が進行すると、日本人の死因の主な原因である狭心症、心筋梗塞などの心疾患や脳梗塞、脳出血などの脳卒中(脳血管疾患)を引き起こす恐れがあります。
動脈硬化に対する正しい知識を得ることで、動脈硬化を予防・改善することに努めることが重要になりますが、ある日突然、動脈硬化になるようなことはなく、日常の生活習慣、食事や運動などに気をつけるだけでも、予防・改善の効果は得られます。
中には、健康診断で高脂血症や、動脈硬化と診断されているのにもかかわらず、自覚症状がないからといって放置している人も少なくないようですが、気になる症状のないうちに、生活習慣の改善に努めましょう。