糖尿病の合併症はドロドロ血液が原因
糖尿病は血糖値が高い状態が続いていることになりますが、これは、血液中に多くののブドウ糖が存在しているということになります。これはどういうことかというと、血液の中に余剰のブドウ糖があるということで、血液がドロドロ、ネバネバしてくるということです。
血管がこのような状態にあるということは、心臓が一生懸命ポンプの役割を果たして、血液を体中に流そうとしても、血液がドロドロしているがためになかなか流れないんです。(これが糖尿病の方に高血圧の方が多い理由にもなっています)
私たちの血管は、毛細血管まで含めると何と全長10万kmにもなるそうです。これは地球を約2週半する長さにも匹敵するものであり、この長さの血管の中を血液を流れるようにするためには、血液がドロドロではなく、血液サラサラでないと不可能な話になります。
このように、血糖値が高く、血液がドロドロしていると、血管内で血液が流れにくくなり、ついには血管内で詰まってしまいます。そうなると、糖尿病で最も深刻な合併症を引き起こしてしまうのです。3大合併症である「糖尿病性網膜症」、「糖尿病性腎症」、「糖尿病性神経症」も、全て血液の流れが悪いことによって生じています。
例えば、糖尿病性網膜症は、ごく簡単に言うと目の網膜に栄養を運ぶ血管が詰まることによって、栄養をもらえない網膜が弱ることが原因となっています。糖尿病性腎症も、やはり腎臓内の血管が詰まったり、ドロドロ血液によって傷つき血管が破れることによって起きます。
糖尿病性神経症も同様です。体中にある色々な種類の神経も、結局は血管を通って流れてくる血液内の栄養分をもらって、神経の機能を果たしていますが、血管の詰まりによって栄養をもらえないと神経が弱ってしまいますから、糖尿病性神経症を引き起こしてしまうことになります。
脳梗塞も心筋梗塞も、流れにくい血液が原因で血管が詰まることによって起きます。もしその詰まりが脳の血管内で起きれば脳梗塞を、心臓付近の血管内で起きれば心筋梗塞となるんです。
このように、糖尿病の重大な合併症の主原因は、血液が流れにくくなることです。そして、それによって生じる、血管の詰まりなんです。
それで合併症を防ぐためには、とにかく血液の流れを良くすることと、血管の詰まりをなくすことが必要ということになります。