脳梗塞の後遺症
脳梗塞は、脳の血管が詰まって起きる脳血管障害で、今や日本人の死因の第三位を占め脳卒中の一つです。
脳梗塞は脳卒中全体の7〜8割を占めるとされ、その発症数も年間20〜30万人に達すると言われており、近年では若い方々の発症率も増えているとも言われれいます。
最近では脳血管疾患の治療技術の発達により、脳梗塞の死亡率は、近年においては大きく低下する傾向にありますが、脳梗塞は、最悪の場合、死に至る病であることに変わりはなく、脳卒中による死亡の約6割以上を今だに脳梗塞が占めているのが実状です。
また幸いにして死亡や重篤な状況を逃れたとしても、その後に家族や周囲の方々の介護・介助を必要とする、様々な後遺症が残ることの多い病気でもあります。
脳梗塞の後遺症は、治療の遅れや脳梗塞の起きた場所により重く残ることになり、後遺症が重ければ重くなるほど、本人にとっても周囲の方々にも大きな負担となってしまいます。
そして忘れてならないのは、脳梗塞は、再発しやすい病気だということです。
脳梗塞を発症したという事実は、その人の脳血管が詰まりやすい傾向にあることを示すだけでなく、脳の別の部分が同様の症状に見舞われる可能性をも示唆しています。
一般的には最初の発症と同じ種類の脳梗塞を再発する可能性が高いと言われており、特に発症してから最初の1年間が最も再発しやすいと言われ、さらに特別な注意が必要な時期とされています。
後遺症の程度を問わず、脳梗塞によって失われた機能の回復をはかるため、さらにその再発防止をはかるためにも、後述する様々なレベルのリハビリテーション(リハビリ)を継続して行っていくことが重要になってきます。